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七月の俳句
縁があって俳句を嗜むようになってから当然のように歳時記というものが愛読書の一つになり、いつも身の回りに置いて日に何度もページをめくっています
ここ二、三日の暑さは耐えがたいほど。このような暑さを歳時記には「朱夏」「炎帝」「炎昼」とか、字をみるだけでも暑苦しいやりきれない思いが伝わってまいります。そうはいうものの季節の移ろいも足早です。八月八日になるともう立秋、小さな秋を探したい気ちになるのです。今月のお題は「空」でした。
                           写真  文    棗

 梅雨明けの間近の空やカレーの香

  汗の汐わが身の奥に海やある

  曲がり家にワラシいるらし籠枕

亜うる

  泰山木夏空かかげ揺るぎなし

  夏草を分けて確む碑文かな

  行商の背負子の古りて土間涼し
   
うらら

  青柿を蹴って時空を飛び越える

  涼風や地下暗がりのワイン樽

  木漏れ日の肩に背中に梅雨晴間


  日焼け止め自己満足の空チューブ

  雲の峰届かんばかりに波高し

  鬼百合ももとはやさしい山の百合

せしる

  今年竹ひたすら虚空めざしをり

  少年の聖書読み上ぐ夏マサダ

  馬の背を分けて信濃路月見草

なお

 空席に海の香りの夏帽子

  蔵の鍵次々開き梅雨の底

  
残照やサーフアー小さき句読点

   
  肩凝るやじんわり重き梅雨の空

  炎天や聖書の表紙反り返る

  信心のなき身にも浸み朱夏の経


一汝

  夜店にて空目遣いで親見る子

  金魚死す五年の月日重たかり

  扇風機猫の髭眉なびかせて


美遊

  梅雨空に機影横切る昼の黙

  首塚の風の重さや緋のダリア

  峠茶屋まろきかたちの冷奴



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