ホームへ トピックスへ 会員広場 お役立ち情報へ SSMとは SSMカレンダー サイトマップ

名画鑑賞会の記録

2017年6月10日更新


これまでの上映リスト

第1回「カサブランカ」 

 第2回「風と共に去りぬ」

 第3回「ローマの休日」

第4回「ガス燈」 

第5回「シェーン」 

第6回「哀愁」 

第7回「第3の男」 

第8回「欲望という名の電車 

第9回「雨に唄えば」 

第10回「嵐が丘」 

第11回「シャレード」 

第12回「自転車泥棒 

第13回「巴里のアメリカ人」 

第14回「山羊座のもとに」 

第15回「地上より永遠に」 

第16回「東京物語」 

第17回「望郷」 

第18回「モロッコ」 

第19回「見知らぬ乗客」  第20回「市民ケーン」   



第20回 「市民ケーン」 2017/06/09

  文芸春秋の「洋画ベスト150」によると、オーソン・ウエルズの処女作である「市民ケーン」は、「天井桟敷の人々」「第三の男」に次いで堂々と第3位にランクされている。名作中の名作というわけだ。映画の主人公であるケーンのモデルは、アメリカの新聞王ハースト。相続した財産を元手に、手段を選ばぬやり口でマスコミ界の帝王になり、キューバの対スペイン戦争を煽動するというその凄まじいまでの生きざまを容赦なく描いてハースト一族の怒りを買い、その圧力でアカデミー賞の受賞を逸したばかりか、興行的にも惨敗したといわれる。また、画面のすみずみまでピントを合わせる「パン・フォーカス」の手法は、この映画から始まったものであり、レベルの高さがうかがえる。かのトランプ米大統領も心に残る映画に挙げているのだが・・・・。  




第19回 「見知らぬ乗客」 2017/01/13
 
 言葉を失うくらいの映像魔術に陶然とする、テーマ的にも手法的にもヒッチコックの絶頂を示すスリラーの傑作。開巻の視覚的な、二人の男の”接近遭遇”を示すショットの連なりからして、大胆で素晴らしい効果をあげている。 「太陽がいっぱい」のPハイスミス原作の同性愛的ムードを底辺に漂わせ、ひたすら強烈な状況設定の鎖として映画を見せて行くヒッチの演出。列車の中で、テニス選手のガイ(グレンジャ-)は見知らぬ男に声をかけられる。その男ブルーノ(ウォーカー)は、ガイが悪妻ミリアム(エリオット)と別れたがって果たせないでいるのを知っていた。そして一方的に、口うるさい自分の父との交換殺人を持ちかけ、勝手に計画を実行してしまう。ガイは国会議員モートンの娘アン(ローマン)と一緒になりたいと思っていた。確かに動機は存在するのだ。そして、ブルーノは列車内でくすねた彼のライターを”物証”として握っている。アリバイも怪しげでブルーノの脅迫にびくついていたガイはいよいよ警察に不信の目でみられるが・・・。有名な遊園地を舞台にした二つの殺害現場をクライマックスや、全員が首を左右に振って見入るテニスの試合でただブルーノの首だけが動かずガイを見つめている、といった何気ないショットの計算の確かさにも目を見張らされる。  




第18回 「モロッコ」 2016/10/14


 1930年米国パラマウント映画の製作。
  日本では翌31年に松竹系の劇場で公開された。それに当たり台詞を日本語に翻訳し、スーパーインポーズでプリントに焼き付ける方式を初めて採用。これによって日本人がトーキー映画の魅力を十二分に堪能できるようになった。外人部隊に属するトム・ブラウン(ゲーリー・クーパー)は女たらしで有名。次々に女を変えていた。だがある日駐在しているモロッコの酒場で、アミー・ジョリー((マレーネ・ディートリヒ)という名の歌手に出会い、恋に落ちる。しかし副官が妻とトムとの関係を知ったことから懲罰の意味で最前線に送られることになる。別れを告げるためにアミーの前に現れたトムだったが、金持ちのベシエールが彼女に求婚していることを知り、彼女の幸せのためにとその場を後にする。ベシエールと婚約することになったアミーだったが、トムが負傷したと聞くと、ペシェールにせがんでトムの入院している病院に向かう。しかし、トムは怪我をしたふりをしていただけだった。アミーはトムと再会するが、トムは再び戦地に赴くことになっていた。アミーはトムの部隊を見送る。しかし、部隊につき従って行く女たちの姿を見たアミーはべシェールに別れを告げ、自分もその女たちとトムを追いかける。クーパーが口紅で鏡台に書く「グッド・ラック」の文字やディートリッヒがハイヒールを脱ぎ捨てて灼熱の砂漠を裸足で歩くシーンは、後の映画で何回となく引用された名場面である。





第17回「望郷」 2016/07/08

 アルジェリアの暗黒街、カスバに咲いた男と女の灼熱の恋を描いた、ジュリアン・デュヴィヴィエ監督最大のヒット作。母国のフランスより極東の島国日本で人気のあった映画監督であり、なかでもこの「望郷」は、デュヴィヴィエの代表作として、圧倒的に支持されてきた。そんな背景があるから「カスバの女」のような歌が大ヒットしたわけである。ペペ・ル・モコ役のジャン・ギヤバンは、全盛時の凄味と愛敬を兼ね備えた男臭い魅力にあふれ、対するミレーユ・バランは妖艶なパリの女キャビーを華麗に演じている。ペペがギャビーを抱きしめて言う名台詞「メトロの匂いがする」をはじめ、ペペが波止場の鉄柵にすがりつきギャビーの名を叫んで絶命するラストシーンなど、技巧派デュヴィヴィエ監督の面目躍如たる名場面が随所にちりばめられている



第16回「東京物語」 2016/04/22


  巨匠小津安二郎監督の紀子3部作の一つ。いづれも評価が高いが、なかでも「東京物語」は、英国映画協会が10年毎にやっている「映画監督が選ぶベスト映画」で2012年には堂々と1位に選出されており、名作中の名作といえる。物語は尾道に住む老夫婦が東京の子供たちの家を訪れるところから展開される。ところが長男も長女も毎日の仕事が忙しく、両親をかまってやれない。寂しい思いをする二人を慰めたのが、戦死した二男の嫁の原節子演じる紀子だった。わざわざ仕事を休んで名所観光に連れて行く。子供たちからはあまり温かく接して貰えなかったが、それでも満足した表情を見せて尾道に帰る。ところが帰郷して数日もたたないうちに母親が病に倒れ、子供たちが尾道に着いた翌日の未明には死んでしまう。最高の見せ場は紀子の号泣。父親役の笠智衆が「血のつながりのないあんたに一番面倒を見て貰い母さんも喜んでいたよ」と言い、形見の時計を渡そうとする。すると紀子は両手で顔を覆い肩を震わせ「私ってずるいんです」と言いながら文字通り号泣する。
 我等がマドンナの原節子。どれほど夢を与えてくれたことだろう。早めの引退も夢を壊させないための思いやりだったかもしれない。そんな原も昨年9月ついに帰らぬ人となった。願わくは安らかに眠りたまえ。




第15回「地上より永遠に」 2016/01/08


  軍隊という組織の持つ非人間性を鋭くついた作品。原作をハリウッド的に弱めたという批判もあったが、娯楽大作としては画期的な主題を持つ映画として評価された。このことは第26回アカデミ賞で最多の13部門にノミネートされ、8部門で受賞しただけでなく、カンヌ映画祭では特別グランプリを受賞したことなどから裏付けられる。下士官の意味のない執拗ないじめ”によって死んでいく、イタリア系の兵隊をフランク・シナトラが好演し、その怒りに燃え復讐する元ボクサーの主人公を新人モンゴメリー・クリフトがカタルシスを込めて演じている。また、デボラ・カー演じる中隊長の妻とバート・ランカスター演じる軍曹の波打際での”不倫”のラブシーンは、パロディが生まれるほどの評判になった。さらに、脱走していくモンゴメリー・クリフトが12月7日(アメリカ時間)の日本軍の真珠湾攻撃の空を見上げて「世界一強いアメリカの海軍に戦争を仕掛けてくるバカがいる」とつぶやいていたのが印象的。

 



第14回「山羊座のもとに」 2015/10/09

 今回はサスペンス映画の神様とも

称されるアルフレッド・ヒッチコックの

作品。イングリッド・バーグマン、ジョ

セフ・コットンの主演と聞いただけで、

作品の深みの程がうかがえる。「レ

ベッカ」にみられた階級の差からくる

不安感、アイデンティテイのもろさの

ようなものがこの映画でも描かれて

いる。コットンがバーグマンとの階級

差に悩み、その裏ではコットン邸でメ

イドをしている女がコットンとの階級

差に悩んでいるという階級差の二重

構造としてこの映画に存在している。
 




第13回「巴里のアメリカ人」 2015/07/10

    ガーシュインの管弦楽曲「パリのアメリカ人」と

ジーン・ケリーのアイデアを、MGMの名プロデュ

ーサー、アーサー・フリードが合致させたバレエ・ミ

ュージカルの最高傑作。セット・デザインだけでな

く、衣装や色彩まで、ルノアールやロートレック、ユ

トリロなどの画風そっくりに統一された美術設計の

素晴らしさ、バレエ・ダンサー出身の女優レスリー

・キャロンの愛らしさ。そしてガーシュインの名曲

が一団となってなだれこむ17分余のフィナーレは

、ミュージカル史上最高の名場面といえよう。作品

、美術、撮影、衣装デザイン、作曲、脚本の6部

門のアカデミー賞を受賞したと言えば、傑作のほ

どがうかがえる。




第12回「自転車泥棒」 2015/04/10


 第二次世界大戦後のイタリアで盛んに作られた

ネオレアりズモ(新写実主義)の作品の一つ。

ヴィットリオ・デ・シーカが監督を務め、デ・シーカ

や彼とコンビを組んだチェザーレ・ザヴァッティー

ら7人で脚本を執筆した。主役の親子はオーデシ

ョンで選ばれた素人で、父親役のランベルト・マジ

ョラーニは失業した電気工であり、子役のエンツ

ォ・スタヨーラは監督が街で見つけ出した子供だ

った。また、全編がロケーション撮影で、ドキュメ

ンタリー的撮影手法を多く使い、戦後の貧困に

あえぐイタリア社会をリアルに映し出さしている。

作品は高く評価され第22回アカデミー名誉賞な

どを受賞。現在に至るまで高い評価を得ており、

ロベルト・ロッセリーニの「無防備都市」、ルキノ

・ヴィスコンティの「揺れる大地」と並ぶネオレアリ

ズモの名作と呼ばれている。



第11回「シャレード」 2015/01/09

スイスのスキー場にバカンスにやってきたレジ

ーナは、ダンディな紳士ピーター・ジョシュアに

出会う。彼に少し惹かれたレジーなだが、いっ

たんはパリに戻ることに。ところが、家に帰る

と夫の姿はなく、家財道具などすっかりなくな

っている。

途方にくれているところにジョシュアが現れ、さ

らに電話で夫が殺害されたことを知る。アメリ

カ大使のバーソロミューによると、夫は第二次

大戦中に仲間と結託して軍の25万ドルを横領

していたとのこと。しかも夫は大金を独り占めに

していたのだ。みつからない25万ドルをめぐっ

てレジーは命を狙われることに・・・。

数々のミュージカルを手掛けてきたスタンリー

・ドーネンが、その洒落たセンスを活かして作

り上げたミステリー・コメディの傑作。カスタネ

ットのイントロで始まるヘンリー・マンシーニの

メロディが、怪しくも美しい。



第10回「嵐が丘」 2014/10/03



エミリー・ブロンテ唯一の長編小説の映画化。姉のシャ

ーロットの「ジェーン・エア」の触発され、妹のアンの「ア

グネス・グレイ」と競って書いたと言われている。サマー

セット・モームは世界の10大小説に入れたし、エドモン

ド・ブランデンは「リア王」「白鯨」と並ぶ英語文学屈指の

三大悲劇とまで絶賛。また「嵐が丘」が発表されて間も

ないころのラフカディオ・ハーンも「凄味のある想像力」

と褒めている。原題の「ワザリング ハイツ」は、物語の

中でも「嵐のときにこの丘のような所に吹きすさぶ風の

怒り騒ぐさまを形容したたくみなこの辺の方言である」と

説明しているように、風の様態のことを指している。これ

を「嵐が丘」と表現したことは、味わい深い意訳といえそ

うだ。この名高い小説をヘクト=マッカーサーのコンビ脚

本、ワイラーの演出、G・トーランドの撮影と一流のスタッ

フで格調高く描かれている。



第9回「雨に唄えば」 2014/07/04



映画がサイレントからトーキーに移り変わる時代の混

乱を、グッド・オールドディズとして描く、ジーン・ケリー

の代表作。あまりにも有名な雨の中で歌い踊るタイト

ル・ナンバー。ドナルド・オコナーの妙技。デビー・レイノル

ズの歌。シド・チャリシーのダンス。主演と共同監督を

兼任したジーン・ケリーは、ボードビルからモダン・バ

レーまで、あらゆるダンス・スタイルを取り入れ、その

エッセンスを凝縮して、明るく楽しいミュージカルを創

造している。トーキー録音に悩むスタジオ撮影のエピ

ソードなども、興味をそそらせる。




第8回「要望という名の電車」 2014/04/04



原作はテネシー・ウイリアムズの戯曲「欲望という名の

電車」。アーサー・ミラーの「セールスマンの死」、ユージ

ン・オニールの「夜への長い旅路」とともに、過去の幻

想に生き、現実に敗れ,狂気に陥る主人公を描いたア

メリカ演劇の三大傑作の一つ。美しい嘘で現実逃避を

するブランチと現実的で粗暴なスタンリーの対峙から、

消えゆく南部世界と新興労働者階級の世界、想像の

世界に生きる繊細な感性と生命力溢れる野性の対立

等を描く。同時に、二人が潜在的に惹かれあう部分も

見せ、作者は両者の関係から人間の孤独と悲しき性を

浮き彫りにする。ニューオリンズの街をリアルに再現し

つつ、多彩な象徴とイメージに富む抒情的セリフで詩的

色彩を強くしている。新人マーロン・ブランドの個性とヴ

ィヴィアン・リーの円熟期の熱演が激しくぶつかり合う。

アカデミー賞に12部門でノミネートされ、うち主演女優

賞、助演男優賞、助演女優賞、美術賞を獲得している。



第7回「第3の男」 2014/01/17



暗闇の中に浮かび上がるハリー・ライムの不敵な笑顔。

大空高く孤を描く観覧車。冬枯れのウイーンの並木道

を立ち去って行くアンナ。一度見れば脳裏に焼くついて

離れない映画史を代表する名場面の連続です。アリダ

・ヴァリの凛とした美しさ、ジョセフ・コットンの巧みさ、オ

ーソン・ウェルズの存在感が絶妙のアンサンブルをなし、

ロバート・クラスカーのカメラは光と陰で白黒映画の頂

点を極めました。加えてアントン・カラスの奏でるチター

音色が抒情とサスペンスを緩急よく盛り上げます。また

地下道のシーンに代表される効果音、音響設計の見事

さは今日なお映画人のお手本にされているそうです。

まさに名画中の名画と言えるでしょう。



第6回「哀愁」 2013/10/4

10月4日の名画鑑賞会の「哀愁」は1940年の作品。あなたはもう生まれていらっしゃいましたか?
 
 『第一次世界大戦のロンドン、空襲警報が鳴り響く中出会った青年将校とバレイの踊り子のマイラ。二人は瞬く間に惹かれ合い、その恋は燃え上がった。しかし、彼はふたたび戦場へ行ってしまう。健気に彼の帰りを待つマイラに届いた報せは・・・。』(SSM名画鑑賞会チラシより引用)彼の戦死の記事でした。やむなく生業のため帰還兵目当てに駅に立っていた彼女の目の前にある日、死んだはずの彼ロイが帰って来ます。驚くマイラ。喜ぶロイ。後ろめたさを感じながらも彼女は愛する人との結婚を承諾します。でもやがて、暗い自分の秘密に耐え切れず彼から身を引きます。その夜ウオータールー橋の上で、彼女は軍用トラックの強いライトに誘われるようにふらふらと吸い込まれてしまうのです。そのころロイが必死に彼女を探していたとは知らず。
 
 原題の「WATERLOO BRIDGE」は二人の出会いと永遠の別れの場所になったテムズ川にかかる橋の名です。
 この映画の筋はありきたりかもしれませんが、お見事!監督も俳優も一流なのでしょうね。会話もシーンも心地よく心に沁みキュンとくる、とても美しい恋愛映画で驚きました。登場人物は主人公のふたりをはじめ彼らを取り巻く人達もみな善良で思いやりがあり温かでまじめなのです。主演の二人も「哀愁」を一番好きな作品と言ったそうですが、いろんな意味で本当にすばらしい心に残る名画なのですね。もう一度観たいです。
 哀愁を帯びた「別れのワルツ」!よかったです。おなじみ蛍の光のアレンジでした。白鳥の湖も効果的でしたね。



第5回「シェーン」 2013/7/5

5回「SSM名画鑑賞会」は、誰もが感動した、 あの不朽の名作西部劇「シェーン」が上映されました。優しい風貌ながら巧みな銃さばきを見せる流れ者シェーンに、開拓者ジョー・スターレットの一人息子ジョーイは強いあこがれを抱く。
質素だがたくましく暮らしているスターレット一家は、最初はシェーンに警戒心を持つものの、次第にこのガンマンを受け入れていく。男同士の友情、人妻のほのかな恋心、少年の英雄への憧れ…。
そうしたふれあいが、雄大な山並みを
背景に情感豊かに描かれていきます。
勿論西部劇の見せ場もちゃんと用意されています。殺し屋ウイルスンとの酒場での決闘。悪漢のボス・ライカーと殺し屋ウイルスンを電光石火の早射ちで倒す。階上から背中を狙われあわやという時には、ジョーイ少年の叫びで、一瞬の早業で打ち倒す。
ガンマンの早射ちに我々観
衆は西部劇の醍醐味を堪能しました。なお、シェーンが銃を抜いて撃つまでの時間は、わずか0.6秒。これは映画史上の記録と言われています。
また、バックに流れるヴィクター・ヤング作曲のテーマ音楽「遥かなる山の呼び声」のメロディーは、全編にわたってストーリーを盛り上げています。
ライカ一味を倒したシェーンは、ジョーイに別れを告げて馬上の人となる。数日ながら滞在した開拓農民の温かい家庭の温もりに、鞭打つ心で去らねならないのは流れ者ガンマンの宿命なのです。
殺し屋ウイルソンを決闘で倒した流れ者シェーンは、堅気の世界に居てはならなかったのです。


第4回 「ガス燈」 2013/4/5

   今回取り上げられたのは、アンケート調査の結果上位を占めていたサスペンス映画の「ガス燈」、1947年に初公開されたアメリカ映画です。
 
 名歌手の誉れ高き伯母が何者かに殺された事件は未解決。傷心のままイタリア留学に向かうポーラ(バーグマン)。新天地で作曲家のグレゴリー(ボワイエ)と恋をし、結婚します。彼は彼女の育ったロンドン・ソントン街の家に関心を持ち、そんな落ち着いた環境で暮らしてみたいと言います。ポーラも忌まわしい記憶を拭い去ってロンドンで再び生活を始めます。しかし、伯母のピアノに男名前の差出人の手紙を見つけて以来、物忘れや盗癖が目立ち始めたと夫が指摘します。部屋のガス燈も奇妙にちらつき暗くなり、次第に精神的に追い詰められて行きます。夫と出かけたロンドン塔で、伯母に可愛がられた警部キャメロン(コットン)とすれ違い、迷宮入りしていた伯母の殺人事件の再調査に乗り出します・・・・。こう読んでいくうちに想い出された方も多いのではないでしょうか。
 見終わった後は皆で感想を述べ合います。「何と言ってもバーグマンンの演技が素晴らしかった。「カサブランカ」では、“君の瞳に乾杯”と言わせていたが、精神的に徐々に追い詰められて行く様子を見事に演じ切っていた」「小道具としてのガス燈のちらつき、あれでは不安心理をあおられる」「ストーリーもバーグマン、ボワイエ、コットンも素敵だったが、一番気に入ったのは、やや薄汚れたロンドンの闇の街並み。それで十分な気がした」などなどの感想が述べられました。
 そして最後に「家で映画を観るとなると、何かしながらということが多くなってしまうが、鑑賞会では映画に集中出来るのがありがたい」との発言がありましたが、まさに「名画鑑賞会」の目的を端的に表した言葉と言えると思います。
 



第3回 「ローマの休日」 2013/1/11

  今回はあの懐かしいオードリー・ヘップバーンの「ローマの休日」を鑑賞することになりました。

   この映画は60年程前に制作されようで、丁度、私達が学生時代のもので年に100本以上の洋画を観ていた私も日比谷の映画館で観た覚えがあります。
   その後、色々な映画館やTVで再映されたり、ビデオ化されたりしてますので皆さんも何回もご覧になったことと思います。ご存知の通り、この映画は若い男女の淡い恋物語を「某国の王女と米国の新聞記者」に置き換えローマと言う恋には打ってつけの背景の中で展開してゆくわけですが、この映画については過去何回も観ているのですが、これまではヘップバーンの美しさとローマの様々な名所・遺跡に目を奪われ勝ちでいましたが、今回は二人の切ない恋心に深く心を奪われ、自分自身が60年前に戻って胸の奥が締め付けられるような素敵な恋ができたらなどと思った次第です。

   この映画で特に印象深い場面は多々あって、人それぞれ違うと思いますが、私は最後の記者会見の場で米新聞社のカメラマンが王女に「王女の素の姿の写真」をそっと手渡したところと、其のあと王女の相手役を演じた新聞記者のグレゴリー・ペックが誰も居なくなった会見場で唯一人、王女と過ごした、たった一日を思いつつ、やがてその場を立ち去って行く姿が一番印象に残っています。



第2回 「風と共の去りぬ」 2012/10/5

  10月5日第2回の名画鑑賞会が催された。上映作品は前回アンケートで群を抜いてリクエストの多かった「風と共に去りぬ」。20数名の参加者が集い、午前、午後を通して長大なスペクタクルドラマに酔いしれた。
 鑑賞後お茶を頂きながら各々映画の感想に花が咲いた。男性陣からは「若い頃はスカーレットの美貌に夢中で彼女が断然いいと思ったけど、今改めて観るとメラニーの方がずっといいなぁ」とか、女性陣からは「女性からみるとレッドバトラーが断然素適!」とか話が盛り上がった。
 この映画は南北戦争という大きなテーマの基に全てが展開されていて、南部の人々のそれまでの思想、価値観が全て失われてしまう時代の激動の中でスカーレット、レッド、アシュレー、メラニーの2組の男女の恋愛模様が描かれていく。スカーレット、メラニー、レッドの人物像がかなり丁寧に描写されているのに対し、アシュレーの人物像が今一つはっきりしないので、スカーレットが何故アシュレーにこれ程魅かれるのかがピンとこない点もある。アシュレーが最近の草食系男子みたいなので、何事も支配したいスカーレットにとっては都合のいい男性だから本能的に選んだのかなとも思われる。唯、アシュレーを一途に愛するスカーレットの激しい性格が幸いして南部に属していたスカーレットがそれまでの豊かな支配階級の座を失っても強気でひるむことなく、戦争という過酷な状況下の様々な危機を乗り越えられたのだと思う。結婚後のスカーレットとレッドは愛しているのにお互いに譲り合うことなく破局に向かっていくのだが、「After all, tomorrow is another day(明日という日がある)」というスカーレットの台詞が様々な将来を暗示していて興味深い。
 それにしてもスカーレット役のヴィヴィアン・リー、レッド役のクラーク・ゲーブルの二人は将にはまり役で他の役者ではこの映画は成功しなかったと思われる。



第1回 「カサブランカ」 2012/7/6

 第1回「名画鑑賞会」が、7月6日午後1時半から35名が参加、千葉市幕張勤労市民プラザ視聴覚教室で開かれました。

 新年会のアンケートで要望が多かったため、実現の運びになったものです。
 最初に取り上げられた作品は、名画の誉れ高い「カサブランカ」。これにちなんで会場の演壇にはカサブランカの花束が置かれ、芳醇な香りを漂わせていました。
   ちなみにこの花の花言葉は、“雄大な愛”“威厳”“高貴”。会にふさわしいようです。映画ではイングリット・バーグマンが輝くような美貌を魅せつけ、ハンフリー・ボガードがいかんなくハードボイルド・ヒーロー演じていました。
  仲間と好きな映画を観るのは良いものです。終演後、出席者から活発な感想が飛び交っていました。

 次回は、3ヵ月後の第1金曜日の10月5日。生涯学習センターが所有する内外の名作100点の中から、アンケート最上位の作品を上映します。今から予定していて下さい。


ページトップに戻る